四年くらい前に、大学の同級生から「アラン島」という本をもらった。
「これあげる」というので「なぜ?」と聞いたら、「時間を潰すために本屋で買ったけど、あまり面白くなかったのであげる。ぶーちゃん行ったんだろう」とのことだった。
作者はシング。
もらったことをすっかり忘れていたが、イェイツの本を読んでいたらこの作品の逸話が登場した。
「あれか」と思ってその本を本棚から出す。
No.04933 23.02.19 島々のバニラ
先日、「島々のバニラ」という紅茶をいただいた。
バニラのフレーバーがふわっと香る。
ミルクを入れて、お砂糖を入れて飲みたくなった。
名前が泣かせる。
20年前にはバリ島で、安くて香りの高いさや入りバニラビーンズが手に入った。
No.04924 23.02.09 イニシュモア島の土
イニシュモア島は岩でできていて土がなかった。
だから、そこで農耕をする人たちは土から作る。
石を積んで四角く囲み、そこに島のまわりにある海藻を持ってくる。
堆肥のようにして土を作る。
土がないと命を育みにくい。
日本では当たり前にある土の価値を知らされた。
No.04918 23.02.03 スライゴーのイェイツ像
彼は詩を纏っている。
魔術と共に死を纏っている。
満たされない恋はからりと諦め、
娶った女は霊媒となった。
ミイラがミイラ布にくるまれているように
詩という心の旅にくるまれている。
No.04906 23.01.22 泥炭(ピート)
「イニシェリン島の精霊」でアイルランドを思い出すと、泥炭のことも思い出した。
アイルランドをバスで移動したが、何もない土地が続いた。
そういう土地の多くでは、短い草が生えてはそれが冷やされて、泥炭ができるのだそうだ。
泥炭は、ピートとも呼ばれる。
ウィスキー好きは「ああ、あれね」と思うだろう。
あれがたくさんある土地が続く。
なのでピートの香りが効いたウィスキーを飲むと、アイルランドの荒涼とした風景を思い出す。
少し傾いた頼りない電柱に、ゆるく張られた電線が風に揺れていた。
泥炭を燃料に使っている家からは、先端が四角い、独特の形状をした煙突が突き出ていた。
No.04839 22.10.05 肩もみ
幼い頃から両親の肩もみや肩たたきをしていた。
はじめてやったときには「なんで肩を叩くの?」と意味がわからなかったが、終わると「ああ、気持ちよかった」とか言ってくれるから、少しは自分が役に立ったようでうれしかった。
肩を叩く力加減がわからなかったけど、叩いているうちに「だいたいこのくらいの力加減」というのがわかってきた。
しばらくすると乞われて肩もみもするようになる。
幼い手では父の満足は得られなかった。
母は「気持ちいいねぇ」と言ってくれた。
歳を取って肩が凝ることを知るようになると、自分の子どもに肩もみしてもらったら気持ちいいだろうなと思う。
きっと父も母も、口には出さなくても僕のために無理をしていたと思う。
そういう子どもに肩を揉んでもらうというのは、きっと極楽だったろうな。
母の最後の誕生日、肩をもんであげられてよかったと思う。
No.04837 22.09.28 切ない金木犀の香り
歩いていたらふと金木犀が香ってきた。
そういう季節になった。
なぜか金木犀の香りを嗅ぐと切なくなる。
楽しい思い出もあったのになぁ。
切なくする成分でも入っているのか?
No.04818 22.08.20 はじめて海を見た少年
パレスチナから来た少年。
関空に降り立ちはじめて海を見た。
口と目を開く。
No.04817 22.08.19 イルカの波乗り
波に乗って何頭ものイルカがやってくる。
人の波乗りと違うのは、
波の背でジャンプすること。
気持ちいいんだろうな。
No.04808 22.08.01 八朔
八月一日のことを江戸時代には八朔と言っていた。
徳川家康がはじめて江戸城に入った日なのだとか。
当時は旧暦だったので、正確に新暦でいえば8月末から9月末までで、年によって違うそうだ。
それでも八月一日になると「八朔」を思い出す。
父が「今日は八朔だ」と、毎年のように言っていたから。

