No.05057 23.09.28 ある特別な感じ

ある特別な感じがあると、それを僕は貴重なことだと思う。
朝日が昇る海に光の道ができるとき。
鳥が舞い降り何かいいたげなそぶりを見せるとき。
大きな二重の虹がかかったとき。
そういうことがあると、貴重だなと思う。
でも、とても些細で当たり前にしか見えないことでも、それが起きることは滅多にないとき、それは貴重なことではないか?
玉子を割ったら黄身が二つ出てきたとか、大きなはまぐりに小さなカニが隠れていたとか、本棚に父から母へのラブレターを見つけたとか、押入れの奥にしまわれていた本を読んだらことのほか面白かっただとか、友達を紹介すると言われて会ったら10年以上前の知り合いだったとか、一生懸命調べたことに疑問を持っていたら、たまたま会った人にその詳細を教えてもらうとか。
当たり前のことの中に、ある特別な感じが埋まっているのを、なぜ僕は気づかなかったのだろう。

No.05038 23.08.05 農民芸術概論綱要

宮沢賢治の論文。
以下に序論を引用する。

序論

……われらはいっしょにこれから何を論ずるか……

おれたちはみな農民である ずゐぶん忙しく仕事もつらい
もっと明るく生き生きと生活をする道を見付けたい
われらの古い師父たちの中にはさういふ人も応々あった
近代科学の実証と求道者たちの実験とわれらの直観の一致に於て論じたい
世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない
自我の意識は個人から集団社会宇宙と次第に進化する
この方向は古い聖者の踏みまた教へた道ではないか
新たな時代は世界が一の意識になり生物となる方向にある
正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識してこれに応じて行くことである
われらは世界のまことの幸福を索ねよう
求道すでに道である

宮沢賢治著 農民芸術概論綱要

大乗仏教の基本的考え方が表現されている。
大乗仏典はすでに聖徳太子の頃に日本に来ていた。
日本人の考え方の根底に、このような感覚があることを誇りに思う。

No.05030 23.07.23 スローモーション

水が跳ねる瞬間とか、ものすごく動きが早いもののスローモーションを見るのは楽しい。
目では追うことができないような変化を丁寧に見ることができる。
世の中は効率化が大事だとされるが、思いっきり丁寧にゆっくりとやったら、それはそれで楽しいのではないだろうか?
コミュニケーションも、効率化をめざして途中を飛ばすようなのはAIにまかせて、ゆっくりと丁寧にやりとりすることで、今までにない何かを生み出すような部分を人間が務めればいいのではないだろうか?
難しい課題を丁寧にやりとりすれば、無理に戦争なんかしなくてもよくなるのではないだろうか?
なにごとも慌てるのはよくない。

No.05029 23.07.21 君たちはどう生きるか

宮崎駿の最新作。
面白かった。
見事だと思った。
説明のつかない場面がたくさん出てくるが、それがいい。
ああかこうかといろんなことを考えさせてもらった。
それは自分の心や気持ちに関すること。
今までの作品にも説明のつかない何かはよく出てきたが、そういうもののてんこ盛り。
それでも満足させてしまうというマジックがある。
寝て見る夢は説明のつかないもの。
でも、朝起きると爽快だったりする。
そういう感覚を与えてもらった。

No.05028 23.07.20 ドーナツの穴

最近の報道はキシキシいっている。
現実と虚構が馴染んでいない。
報道に多少の虚構が入るのは、ある程度仕方ない。
事実をすべて理解できる訳ではないから。
それにしても現実と虚構が軋んでいる。
たわみが互いを傷つけ合って奇妙な歪みが生じている。
多くの人々はそれに気づかないのだろうか?
虚構の一部になった人は現実に目をつぶる。
その結果、ドーナツの穴のように、ないはずのものが見えてくる。
キシキシ。

No.05026 23.07.17 立体曼荼羅

昔、立体曼荼羅について考えたことがある。
曼荼羅は普通平面上に円として描かれる。
立体曼荼羅は球として現れるだろう。
できれば、CGかアニメーションで立体的に動くといい。
配置の変化によって如来や菩薩も入れ替わっていく。
時間と配置の流れが如来や菩薩の姿や内面を変化させていく。