「羅生門」が公開されたころ、理解されにくい映画だったようだが、それが一般の人にも現代では見やすくなった理由は「多視点に慣れた」ことが大きいと思う。
視点が変われば同じ事実も別の見方ができることはもう普通のことになってきた。
以前はマスメディアの伝えることは真実としか思えなかったが、少しずつ事実の解釈にはたくさんの様相があり、受け止める立場や状況によって異なるものになることを理解するようになってきた。
意識の進化の発露であり、人類にとっていいことだと思う。
既得権益者には嬉しくないことなのかもしれないが、きっと人によるだろう。
No.05412 25.08.02 アジ演説
選挙前に繰り返されるアジ演説。
騙されると知りながら熱心に聞く。
多数決の津波に流されて散り散りになる運命。
その言葉を本当に守ろうとする者には大きな試練がやってくる。
No.05407 25.07.22 不快の正体
「トランプvsディープステート最後の死闘」という本を読んだ。
著者は元ウクライナ兼モルドバ大使を務めた馬渕睦夫氏。
ディープステートの話をすると、嫌がる人がいる。
多くの場合「陰謀論は信じない」という話になるが、本当は違うのではないか?
資本主義で育ってきた僕たちは、ディープステートの気持ちがわかる。
勝てればいいというその視点。
敗残者について考える必要はないというその傲慢。
隠された心が疼く。
No.05406 25.07.12 七夕の祈り
令和7年7月7日はめでたい気分になっていたが、その理由の一つはこれだったのかもしれない。
これとは、アシタの祈りをおこなったさとうみつろう氏が、集まったシャーマン達と一緒に七夕の日の7時7分にも祈っていたそうで、その様子をYouTubeで見ることができる。
https://youtu.be/qCEZP3Hajhk
すごいことしたなと思う。
What a wonderful world.
No.05398 25.07.01 理会する
小学一年生が習うはずだったことをいま学び直している。
小学一年生が習うことなんてとても簡単で学び直す必要なんてないと普通は思うだろうが、明治11年生まれの教育者、垣内松三の本によると、理会することを前提に小学一年から教えないとならないという。
「理会する」とはどういうことか。
「理解する」より深い内容を読み取っていくことをいう。
例えば文体や使っている単語から、作者が何を表現したいのかを読み取る。
さらに作品に登場する人たちが、どんな社会的背景を持ち、どんな暮らしをし、どんな境遇にいるのかを読み取る。
その上で、文章に潜む核心を掴んでいくというのだ。
そのようなことができるように初学者(小学一年生)から教えていかなければならないという。
戦前の教育者は、日本語の深い意味を汲み取れる人になるように、初学者から導いていくように、それができる人にどうしたらなれるかを学んでいた。
かつての日本語教育の質の高さを実感する。
No.05397 25.06.26 サリドマイドシンポジウム
6月22日にサリドマイドシンポジウムが開催された。
主催はNo.05393で取り上げた増山ゆかりさん。
サリドマイドの薬害にあった人は胎児のときに影響を受け、生まれると四肢がなかったり、聴覚が失われていたり、内臓に疾患があったりと、本人には何の落ち度もないのに障害を得て生まれる。
一人ひとり症状が違うので、医療も充分には得られない。
彼らは声を上げることにした。
抑圧されていた声が広がっていく。
http://thalidomide.jp
No.05393 25.06.13 増山 ゆかりさん
増山さんはサリドマイド・サバイバーだ。
NHKにも二度ほど取り上げられている。
番組名は「薬禍の歳月・サリドマイド事件50年」と「続 薬禍の歳月 薬害サリドマイド事件60年」。
増山さんに会ったのは2001年。
田口ランディさんと一緒に主催した「飛ぶ教室」に参加してくれた。
はじめて会ったとき、口から胃が飛び出るかと思うほど驚いた。
サリドマイド胎芽症で両腕がなかった。
ところが本人はとても明るいし活発だった。
特別仕様の乗用車を足だけで運転していた。
僕はどう接して良いのかわからなかった。
それからしばらく音信不通だったが、数年前にfacebookで再会した。
サリドマイドの薬害は胎児に及ぶ。
だから胎芽症のひとびとは今みんな60歳前後。
かつては両親に支えられていた人達も、今はそれぞれが頑張って生きている。
だけど生きていく意味を失いかけるような人がいる。
その様子を見て、幼い頃一緒に育てられた友人などに会って、増山さんは一肌脱ぐことを決めた。
「このままでは何かがいけないような気がする」と感じて。
ドイツではサリドマイド・サバイバーがグループを作って支え合っているそうだ。
その様を見て、似たことが日本でできないかと奮闘している。
6月22日にサリドマイドシンポジウムを開催することを決めた。
そのあとには国際サリドマイドシンポジウムを日本でやるそうだ。
サバイバーたちを力付け、ともに生きるために。
なんとも天晴れな人だ。
http://thalidomide.jp/?p=160
No.05392 25.06.10 言霊の復権
「言霊の幸わう国」、それが日本です。
なぜ言霊が幸わうのか?
幕末に日本に来た外国人は日本人が楽しそうにしていることに疑問を持っていたそうです。
なぜ日本人は普段の生活の苦労を見せず、みんなあんなに快活なのかと。
渡辺京二の著書『逝きし世の面影』には欧米人が書いたそのような文章の例がたくさん掲載されています。
欧米人が奇異に思うほど日本人は幸せそうだった。
なぜなら多くの日本人が「お天道さんが見ているから」と正直だったからです。
もちろん盗人や嘘つきがいなかったわけではないでしょう。
だけど、多くの人々は欧米人から見れば「馬鹿」がつくほど正直だったのです。
日本人にとっては不思議なことではないでしょうけど、欧米人にとっては信じられないことだったようです。
そんな国民性だから言霊が生まれた。
特に祝詞(のりと)や寿詞(よごと)など、当たり前に信ずるもので、「疑うか信じるか」と考えることすら不敬であったのでしょう。
それほど信じることが当たり前だったから言霊が生まれた。
現代は嘘が蔓延しています。
政治家が嘘を吐いたとかなんとかいう前に「自分の言葉を見つめるべき」だと気づきました。
多くの人がそうすることで次第に言霊が復権するように思います。
No.05371 25.03.17 公益資本主義
「公益資本主義」という本を読んでいる。
著者の原丈人氏によれば、現在の資本主義は株主資本主義であり、株主の利益を最大化することが善とされるが、それでは二極化が進むばかりで、中間層がどんどん減っていく。
だから、氏が唱える公益資本主義に立ち返り、中間層を増やすことで、製造業の経営を安定化することを目指すべきだという。
これは60年代、70年台に日本がやっていたことに近いもので、株主ばかりを優先するのではなく、社員、会社、関係会社、取引先なども大切にすることで、あの頃の経営状態を取り戻すことができるそうだ。
原氏はいくつも会社を経営し、それを実現させてきたので説得力がある。
No.05367 25.03.10 深い文化
日本はずっと深い文化を保持し続けてきた。
なぜ縄文時代に争いがなかったのか。
平安時代には世界最高といわれた小説が生まれた。
鎌倉時代にも「徒然草」「方丈記」が生まれ、室町時代には茶の湯が始まる。
なぜ戦国時代から平和な江戸時代に脱皮できたのか。
江戸時代を自発的に終えて、どうして明治になれたのか。
いろんな見方があると思うが、文化の層が深かったのだと思う。
ヨーロッパでは王が変わるといろんなことを変えた。
だから文化のレイヤーが浅くなりがち。
日本では過去の文化をすべて捨て去るということはほとんどしない。
ヨーロッパ人にとってはそれが不思議であるようだ。
神道と仏教を融合させることで文化に深みが生まれた。
そこに儒教や陰陽五行も絡む。
なぜ武士が戦国時代に茶にハマったのか。
また、能はなぜあんなにゆったりとした動きで舞うのか。
江戸時代には派手さが好まれなかったのはなぜか。
どれも深い文化であることに起因しているように思う。
それを悟るには簡単な理解では足りない。
その深い理解を多くの民衆もしていた。
だから日本はいろんなことから守られていた。
江戸は世界一の都市になれた。
西欧人にとって厄介な存在だっただろう。

