サンスクリットから訳された維摩経を読んだ。
菩薩や仏弟子たちの情けない話から始まる。
このお経の主人公である維摩が病気になったから見舞いに行ってやれとお釈迦様がいう。
しかし、誰も行きたがらない。
維摩は在家信者だが、出家した菩薩や仏弟子たちより知恵が優れていて論争になるとついやりこめてしまうので誰も近づきたがらない。
そこで知恵が秀でた文殊菩薩がお見舞いに行くことになった。
すると、維摩と文殊菩薩の話が聴きたいとたくさんの菩薩や仏弟子たちが集まってくる。
維摩はそれを見越してたくさんの人が入れるように家を空っぽにしておく。
維摩は不二の法門についてたずねると集まった菩薩たちがそれに答えていく。
いろんな答えがあり、不二の法門とはいったい何かがいよいよわからなくなっていくが、それに対して文殊菩薩がいう。
「善き人たちよ、あなたたちはすべて、巧みに語った。しかしながら、あなたたちが〔言葉で〕解いた限りでは、そのすべてが、二元的に対立するものです。一つの説法でさえもやめて、あらゆるものごと(一切法)について詳述することもなく、解説することもないこと、〔また〕発言もなく、陳述もなく、言説もなく、〔概念を仮に〕設けて言うこともない、これが、不二の法門に入ることです」
サンスクリット版全訳現代語訳 維摩経 植木雅俊訳 より
維摩に「あなたの教えを説いてください」と文殊菩薩がいうと、維摩は何も言わない。すると文殊菩薩が「素晴らしい、これが不二の法門に入ることだ」と宣言した。
これは非二元論の一部だとわかるが、その先でさらに話が難しくなっていく。
何度も読み直すことになりそうだ。


