本を整理していたら「Tales from the night rainbow」という本が出てきた。
No.04584に書いた「夜の虹」について書かれた本。
山崎美弥子さんに確かめたら、「はい。この本です」とのこと。
20年近く前にすでにその話に触れていたのに気づかずにいた。
No.04624 21.10.04 正直化
世界の正直化が進んでいると思う。
かつては「このくらいいいだろう」で済んでいたことが、済まなくなってきている。
それはいいことであり、一面では悪いことでもある。
たとえば、遺伝子の染色体が一度にたくさん変化すると、そこは癌化されてしまうという。
そういう現象をクロモスリプシスというそうだ。
染色体が変位するのはよく起きることで、それを修復したりそのままにしたりして細胞はわずかずつの変化を受け入れていくが、一度に大きな変位が起きるとそのことによって癌が生まれる。
それと似ていて、社会もかつて「このくらいでいいだろう」と思われていたところを一度に正直化すると、いろんなところにがたが来るのではないかと思う。
それが一面の悪いことだ。
全体の調和を崩さずに正直化を進めるためにはある程度の許容が必要だと思うが、その許容の度合いをどうやって決めるのかが難しい。
癌を観察するのに、染色体レベル、細胞レベル、肉体レベルと視点の階層が必要なように、正直化を進めるのにも、言語レベル、個人レベル、家族レベル、組織レベル、社会レベルと、階層を設けて観察しないと、きっとうまくいかないだろう。
No.04621 21.10.01 繊細さを忘れながらそれに直面する
幼い頃、日本語の歌が嫌いだった。
テレビからはいろんな歌謡曲が流れていた。
それがことごとく恥ずかしかった。
多くは恋愛の歌で、とても僕には歌えないと思った。
ところが、大学生の頃には慣れてしまった。
理系だったので文章はほとんど書かなかった。
書くとなんだか恥ずかしかった。
だから日記は二日と続いたことがない。
会社に入った。
会社にいると文章を書かざるを得ない。
だけど、自分のことを書くのではなく、企画書とか、何かの趣意書だとか、他人事ばかり書いていた。
そうやって自分の内側にある繊細さを忘れていった。
自分のことを書くと途端にその繊細さに直面する。
「僕がいいたいことと違う」
いつもそう思っていた。
言葉にすると、大切なニュアンスがごそっと抜け落ちるような気がした。
だけど、それに慣れていった。
「日刊 気持ちいいもの」を書くことは、そういう繊細さを忘れていくことだ。
まるっと感覚を捉えて表現する。
一方で、うまくは書けないニュアンスに直面し続けることでもある。
あなたは「いったいどっちだ」と思うかもしれない。
うまく説明はできないが、どっちでもあるんです。
No.04619 21.09.29 真実を味わう
真実はプリズムのようにいろんな光を放つ。
たったひとつの真実なんて、きっとどこにもない。
いろんなものに見える真実を、真実だと認めたら、それを表現する言葉はきっといろんなものに見える。
他人に理解してもらうためには、大雑把に括らなければならない。
それを真実だと信じるのは、その人のセンスによる。
No.02227 11.10.24 生きて存在すること
生きているのは誰のためなのか。
もちろん自分のためである。
そして、自分のまわりの人のためでもある。
どちらか片方ではない。
生まれたばかりの頃、自分にはわからなかったが僕の存在は両親のためになった。
もちろん弱い僕は両親がいなければ生きられなかったけど、ただただ生きて泣いているだけで両親はがんばってくれた。
大人になって僕は僕のために生きているが、一緒に暮らす人のためだったり、僕が書く文章を読んでくれる人のためだったり、友達のためだったり、知り合いのために生きている。
滅多に会わない知り合いのために生きているのか? と問われれば、あまりそのためとは言い難いが、少しの励みにはなっているのではないかと推測する。
僕も滅多に会わない人に力づけられているから。
ものすごく影響を与え合うのは一緒に暮らしている人だけど、どんなに遠くにいる人ともわずかな影響を僕たちは互いに与え合っている。
たとえば、このメールマガジンを読んでくれている人は僕に力を与えてくれる。
読む人がもしいなかったら僕はこのメールマガジンを書き続けられないかもしれない。
そうやって、僕は影響を受けている。
ありがとう。
生きて存在していれば誰かに、何かに影響が生まれる。
その影響が干渉し合い、この世界が生まれている。
仕事がどんどん基準化され、誰でもができる仕事しかなくなっていくと自分が自分でいる価値が見えなくなっていく。
自分のそばに誰か一緒に生きている人がいないと自分が何のために生きているのか不安になる。
すぐに簡単には感じられないかもしれないけど、生きて存在することは大きな影響を生む。
生きて存在すれば、自然と何かが生まれてくる。

