「変身」や「城」などで知られるフランツ・カフカはかなり変わった人だった。
最初の小説を長く書き続け、そこから短編小説を抽出した。
一方で、小説は一度に全部書かなければならないという謎の縛りを自身にかけ、それを守ろうとした。
「変身」は傑作だが、一度に全部書けなかったから駄作だと本人は思っていたらしい。
生前はあまり理解されなかったようだが、没後に評判が高くなる。
カフカの短編集をポツリポツリと読んでいる。
文章から浮かび上がるイメージが特異で面白い。
No.05182 24.04.02 覚知する心
青木照明先生の著書『言霊が実現する瞑想読み』を読んだ。
青木先生は茅ヶ崎市立東海岸小学校の初代校長で、加山雄三さんに校歌の作曲を依頼した先生。
子どもたちの覚知する心をどのように育てるかについて書いている。
書かれた内容を覚知した子どもたちは、感想を豊かに語り始める。
No.05178 24.03.25 声字実相義
30年ほど前、あるきっかけでヒーリング・ライティングを始めたが、ある高僧から助言をいただく機会を得て質問した。
その高僧は「声字実相義を読みなさい」と答えた。
一度読んだだけではよく意味がわからなかった。
二度三度と読んで、少し意味がわかった。
読むたびに意味が深くなる。
二、三年前にやっと理解したことが、すでにここに書かれていた。
No.05176 24.03.22 見つめられ
あなたの瞳に見つめられ
自分の名前を忘れてしまう。
あなたの瞳に見つめられ
恐れが何かを忘れてしまう。
あなたの瞳に見つめられ
なぜここなのかを忘れてしまう。
大きな瞳
深いその声
情の波が伝わってくる。
あなたの瞳に見つめられ
呼吸の価値を思い出す。
あなたの瞳に見つめられ
忘れた喜び思い出す。
あなたの瞳に見つめられ
命のつながり思い出す。
手をつなごう
ずっと心をつないできた
それを思い出すべきときがきた。
__マウイ島ラハイナの
ホエールウォッチングを思い出して
No.05175 24.03.21 古文の朗読
YouTubeに古文の朗読を女声でしているものがあった。
その響きを聞いているとなんとも心地よい。
意味を深く考える前に、その響きでホッとさせられる。
その心地よさが意味を厳格に追うことを忘れさせる。
多少わからなくても「ま、いいか」という気にさせる。
No.05166 24.03.09 水平線の上の希望
水平線は単なる線じゃないのよ。
彼女はつぶやいた。
どこまでも遠くにある海が、私には線に見えるだけ。
そこには風が吹き、白波が立ち、海鳥が渡り、魚が飛び跳ねている。
それが線に見えるだけ。
線に見えるけど、無限や永遠に繋がっている。
見尽くすことはできない、可能性の宇宙。
彼女の指先にも、無限や永遠が宿っている。
No.05159 24.02.28 世界が変わるとしたら
世界が変わるとしたら、何が起きるのか考える。
いま世界が抱えている問題がすべて解消されるとしましょう。
どんな問題があるのか、思い浮かべてみましょう。
それらが解決されたら、世界は自然と変わりますよね。
その変化が起きないのは、自分が諦めているからかも。
もしそうなら、その諦めを手放しましょう。
変化したのちの世界を思い浮かべましょう。
No.05156 24.02.25 気持ちいいものの進化について考える
生命が進化するとき、「気持ちいい」というのは大きな動機の一つだったのではないか?
きっと他にも動機はあるだろう。
例えば「強いられて仕方なく」とか「それしかしようがなかった」とか。
ここではいろんな動機のうちで「気持ちいい」ことだけに着目する。
「気持ちいい」ことが理由で進化したのは、例えば、「エネルギーを有効に取り込める」とか「子孫をたくさん残せる」とか「生息域を広げられる」とか。
それでいろんな動物がきっと進化したわけだけど、類人猿が人間になることで「気持ちいい」の範囲がきっと広がっただろう。
例えば、チンパンジーはいろんな情報を伝え合っている。
その情報で命が助かったり、食べ物を見つけたりしたら、きっとチンパンジーなりに「気持ちいい」と思うのではないか?
人間は、言葉を発することで物語ることができる。
その物語は、チンパンジーが声や身振りで伝達する以上のデータ量を含むことができる。
その結果、その大量のデータ量によってはじめて得られる気持ち良さがある。
例えばヒーローの物語を聞いたとする。
痛快な物語であればヒーローに共感して気持ちいい。
チンパンジーにはきっとそんなことは無理だろう。
つまり、「気持ちいい」は進化する。
人の心が進化することで「気持ちいいこと」も進化していく。
例えば、人間の心に次の五つの段階があったとする。
1.自分のことにしか興味が持てない段階。
2.仲間のことには興味を持つが、仲間ではないと思った人間には興味のない段階。
3.善と悪に興味を持ち、善だけを守ろうとする段階。
4.善と悪に興味を持ち、善悪を超えて調和を得ようとする段階。
5.善悪を超越してすべての存在が共存できる状態。
それぞれの段階で「気持ちいい」は変化していくはず。
人間の「気持ちいい」は、この進化の過程にあると言って良いだろう。
No.05152 24.02.19 Welcome to complex system
いろんなところで「自分に正直に」と言われるようになってきたけど、「自分に正直であることが難しい」ことに気づかなければならない。
内省してみると自分にはたくさんの立場があることに気づく。
そして、それらの立場たちは、常に同じ意見を持てるようなものではないことが多い。
つまり立場によって自分の意見が分裂させられる。
もしそのことに気付かないと、自分の心の「ある部分」を無視することになる。
例えば、かつてのtwitter、現在のXで、本名がわからないようにペンネームを使っている人は、公では言えない意見を持っていることに気づいている。
だからXではペンネームを使い、自分が誰かを知られないようにしている。
そういう人は、自分の意見が「実際に言いたいこと」と「立場上言わなければならないこと」が分裂していることに気付いている。
心配なのは、そういう分裂を許容できず、何かの立場から言わなければならないことだけが自分の意見だと思い込んでいる人だ。
そういう人が心のバランスを崩すようだ。
自分の内側でいろんな立場からの意見を吟味して、立場ごとに異なることを意識して、できればそれらを言語化するといい。
今はいくつもある立場のどれからも認められる答えは出せないかもしれない。
であれば、立場ごとに違う答えがあることを認めて、それを表現したらいい。
それを繰り返すことで、どの立場からも認められる答えが、いつかは出せるようになるかもしれない。
なぜそのようなことが言えるのか?
多くの人がたくさんの立場を抱えていて、立場ごとに違う答えを持っていることに気づき、そのことが常識のようになれば、立場ごとに違う答えを持っていることはきっと、賞賛されることになるから。
そうなってはじめて許容される答えが生まれるはず。
No.05151 24.02.15 人類が直面しているもの
人間はなぜ言葉を獲得したのか、誰も説明できない。
言葉を獲得する以前の類人猿はなおさら、言葉がどのようなものか理解できない。
人類は言葉を獲得したが、それはなぜだかを説明できていない。
言葉を獲得したことによって、かつてできなかったことができるようになった。
どんなことができるようになったのかは説明できる。
それは、概念を操作できるようになったことだ。
言葉がないと概念は持ちようがない。
「科学」や「愛」、「社会」や「美術」などは言葉がないと概念化できなくなる。
人類がはじめて持った言葉はおそらく自然物を表現したものだったはずだ。
「草」とか「狼」、「空」とか「月」など。
それがいつしか動詞と組み合わされる。
「走る」「作る」「壊す」「叩く」など。
それらの組み合わせが豊富になって文法が形作られるようになったはず。
そうすると原始的な言葉が存在することで、次第に繊細な区別が生まれるようになったはず。
繊細な区別が生まれれば生まれるほど、さらにことばは繊細になることができるようになる。
それと共進化したのが言語を操る脳や、発声のための口の周りの筋肉や、音の調節をする声帯など。
言葉を得るためにはいろんな機能が共進化していったはず。
その結果、概念を持つことがきるようになった。
この共進化は概念が持てるだけでは終わらない。
言葉は声だけにとどまらなくなった。
文字になり、本になり、さまざまな学問が共進化に含まれるようになり、新聞になり、雑誌になり、マスメディアになり、電話になり、スマホになり、共進化の範囲も分野も大きく膨れ上がり、誰も統一的には説明しきれなくなってきた。
いったい僕たち人類は何をしているのか?
類人猿が言葉を使い始めた頃、それが何を意味するのか、誰も理解できなかった。
それと同じに、言葉が拡張した先に何が生まれるのか、今の僕たちが理解できるのは、きっとその序の口にあるものだけだろう。

