No.04919 23.02.04 鍵善良房のくずきり

蓋の上には鍵の絵。
江戸時代にどこかの寺社の鍵を預かっていたという。
はじめて鍵善にうかがったときに聞かせてもらった。
以来鍵が店舗のアイデンティティーとなり、鍵善良房となったとか。
もう30年以上前に聞いた話なので、微妙に違うかもしれない。
申し訳ない。
ここのくずきりは絶品で、ここでしか食べられないので、京都に行くと食べたくなる。
京都にいるという友人とSNSでやりとりしたときに、「鍵善のくずきり食べたい」と書いたら、「行くつもり」だという。
いいなぁ。
上の段には黒蜜、下の段には氷で冷やした葛切りが、たゆとうている。
フルフルとからだをくねらすくずきりを箸で掬い上げ、黒蜜に浸け、絡んだ頃合いでチュルッとすする。
黒蜜の味と香りが口から鼻に抜けた頃には、官能的な舌触りに溺れている。
そして、あの噛み心地。

No.04917 23.02.02 土

穴を掘るのが好きだった幼い頃。
土はいろんな匂いがした。
植っている草の根の香り、苦そうな香り、赤土の香り。
ヌースフィアの概念を生み出したヴェルナツキイもシャルダンも、土や地層の研究者だった。
土には生命の歴史が埋まっている。

No.04916 23.02.01 打ち込み

DTMって、少しだけ好きになれないところがあった。
テンポが正確すぎるということ。
多少の揺れがあったほうが心地よい。
でも、最近の若い人たちの音楽を聴いていると、明らかに打ち込みの正確なテンポなのに、それが心地よく響くことがある。
その歌詞はたいてい、現状に我慢はできないけど、それに折り合いをつけようとするようなもの。
抗えない現状に、別の部分で抵抗する。
君たちの才能はすごいよ。

No.04914 23.01.30 羽ばたく人類

僕たちの文明はいまだに戦争を繰り返している。
多くの人たちが「戦争などしたくない」と考えているにも関わらず。
なぜそんなことが起きるのか?
多くの人が恐怖や執着や我欲を乗り越えることができれば、毛虫がさなぎを経て蝶になるように、人類もメタモルフォーゼできるのではないか?
かつてキリストは「隣人を愛せ」と説いた。
階級の上下が厳しく、隣人を愛することができなかった時代だからこそ。
隣人を愛するようになった人類は、少し遠くの人、国境を超えたところにいる人も愛するべき時代になったのだと思わないかい?

No.04913 23.01.29 陽という字

「陽」という字が好きだ。
自分の名前に含まれているからというのが大きな理由だが、父から付けてもらった字であり、「陰陽」の「陽」であり、陽気の「陽」でもあるから。
「陽」という文字があると、すぐに見つける。
「陰」と引かれ合う。

No.04912 23.01.28 昼間でも聴ける深夜放送 “KombuRadio”

らうすこんぶさんはニューヨークに20年近く在住し、ライターと日本語教師をしていました。
コロナの件で帰国し、今もニューヨークの生徒たちとZOOMでやり取りをしているそうです。
そんなこんぶさんが始めたYouTube上のラジオ放送。
それが「昼間でも聴ける深夜放送 “KombuRadio”」。
ニューヨークでの体験や「言葉」「農業」「これからの生き方」などをテーマにしてオンエア中。
「詩や言葉についてお話ししましょう」と誘われて出演してきました。
「Vol.123 子供時代、どんな本を読んでいましたか。」と
https://youtu.be/mPdhL5q3T6I
「Vol.124 詩が生まれるのはどんな時ですか そして生まれたのはこんな詩です」
https://youtu.be/fjonunrBojw
に出てきました。
Vol.123ではうるうるしてしまうし、Vol.124では詩を朗読して、恥ずかしいけど楽しい体験でした。
Vol.123は、こんぶラジオの再生回数トップ5入りを果たしました。

1位
#78 吉田拓郎さんありがとう。音楽活動を引退する吉田拓郎さんに感謝を込めて
https://youtu.be/ApA7c10WNXE

2位
#11 寺山修司、浅川マキ、椎名林檎、フォーリーブスの共通点 ことば:創意と工夫
https://youtu.be/CBRDihY0a-U

3位
#71 奥田民生の歌の歌詞がとてもいいのでご紹介したいです
https://youtu.be/khHfXpHSqeA

4位
Vol.123 子供時代、どんな本を読んでいましたか。
https://youtu.be/mPdhL5q3T6I

5位
#53 神宮外苑再開発計画をご存知ですか? このままでは樹齢100年の樹木が1000本切り倒されます ゲスト:ロッシェル ・カップさん
https://youtu.be/7gD7ea52OUM

ほかにも楽しい番組があるので、お時間があるときにご覧ください。
https://www.youtube.com/@komburadio9745/videos

No.04911 23.01.27 カリフォルニア・ギター・トリオ

何かしながらアマゾンミュージックを聴く。
アルバムが一枚終わると次には何を聴くか探す。
「Pathways」というアルバムが目についた。
演奏しているのはカリフォルニア・ギター・トリオ。
知らないグループだったが聞いてみた。
一曲目で思わず笑ってしまった。
ギターでベートーヴェン第五交響曲「運命」第一楽章を演奏していた。
テンポが微妙に揺れるのに、一糸乱れず三人の演奏が合っている。
練習にどれだけ時間をかけたのだろう?
または、この息の合わせ方をどのように会得したのだろう?
ほかの曲もなんか楽しい。
曲によってギターの音色が微妙に変わる。
何種類かのギターを使い分けているようだ。
クラシックあり、ジャズあり、ロックあり、やんちゃなおじさん三人集まってギター弾いたら、こんなになっちゃいました感がたまらない。
カリフォルニア・ギター・トリオのアルバムを探しては聴くようになった。

No.04910 23.01.26 みんながクリエイター

出版業界も音楽業界も斜陽だと言われているが、実は形態が変わってきているんだなと思う。
20年くらい前までは本を書くのも音楽を作るのも、漫画を描くのも、極めて専門的な技術がなければできなかったこと。
ところが最近は、パソコンの発達によって、誰でも個人で作れるようになった。
DTPの知識があれば、個人で出版できる。
DTMの知識があれば、個人で音楽を作れる。
それが発展することで、若い人でちょっと粋なセンスを持っている人たちは、バンバンと創作活動をしている。
しかもそれらを売るための市場もすでにある。
そういう作品たちは大量には流通しないので目立つことはないが、若い人たちには人気で、そういったところからプロデビューする人も現れている。
今はまだ似たようなセンスの作品ばかりだが、際立った個性が乱立するようになったら、社会にも目立ってくるだろう。
時代は多品種、小ロットに向かっている。