No.05446 25.10.20 オンデマンド

今では当たり前のオンデマンド。
映画でも音楽でも、好きな時に鑑賞できる。
僕が幼い頃には見逃した映画はいつ見られるかわからないものだった。
それがビデオが出回り、レーザーディスクになり、DVDになり、今では所持する必要すらなくなった。
富や平和も、世界中でオンデマンドになってほしい。

No.05442 25.10.13 雪の降る街を

女性合唱団アンサンブル・アクア・ジャパンの第一回公演を聞いてきた。
藝大出身者が中心らしく、見事なハーモニーが聞けた。
指揮者の三好郁夫氏は藝大を卒業し1984年からスイスで活動。
三次氏が日本に滞在中にのみ活動するプロジェクト合唱団だそうだ。
長年ヨーロッパ圏にて向こうの言葉で演奏活動してきた三好氏にとって、日本で日本語の曲を指揮することはとても心が震えるもので、その様がよく演奏に表れていた。
そのコンサートの最後の曲が「雪のふるまちを」だった。
それを聞いて古い記憶の扉が開いた。
まず一つは、僕が高校一年の音楽の授業で、期末試験としてこの歌をピアノ伴奏を編曲した上で歌ったこと。
もう一つは、母がユトリロの絵が好きで、この曲を聴くたびにユトリロの描いた冬の街を思い出すこと。
僕は「雪の降る街を」と記憶していたが、調べると、最初「雪の降るまちを」と表記されたが、発表のたびに「雪の降る町を」「雪の降る街を」と変化したそうだ。
アンサンブル・アクア・ジャパンのプログラムには「雪のふるまちを」と記載されていた。
その変遷にはどんな物語が隠されているのか、興味が生まれた。

No.05424 25.09.04 旋回舞踊

はじめて目の前で旋回舞踊を見た。
踊り手は柚楽弥衣さんの Cosmic Chant に合わせて旋回舞踊を披露した。
ただただ速い速度で回り続ける。
まわりながら腕を伸ばしたり縮めたりしていく。
普通の人ならすぐに目が回ってしまうだろう。
彼女は黙って回り続ける。
相当な時間回り続けるので、その酩酊した感覚がこちらに乗り移ってくる。
元はスーフィーのメヴレヴィ教団の舞踊。
スーフィーとして高名なジャラール・ウッディーン・ルーミーが始めた。
「神のなかへの消滅」を求めて踊る。

No.05422 25.09.02 五本のスピーカーに囲まれる

Bluetoothに繋がれた五本のスピーカーの間に入った。
中心からは ずれていた。
ある曲を聴いていると、音程によって聞こえてくる場所が変わる。
ある音は右から聞こえ、別の音は後ろから聞こえたりする。
モノラルで流しているのに。
なぜだと考えると当たり前のことである。
音の高さによって干渉の度合いが異なるのだ。
だから聞こえてくる方向が変わるように感じる。
面白いなと思った。

No.05420 25.08.26 音楽を作る

DTMを再開した。
ほぼ十年ぶり。
今回はある有名な曲をコピーする。
コード譜をネット上で手に入れたが、原曲と調が違う。
調を直してもコードが少し違う。
原曲を聞きながら手直ししていくのがなんか楽しい。
音楽を作るのって、夢中になってしまう。

No.05413 25.08.03 阿佐ケ谷バリ舞踊祭

昨晩、阿佐ケ谷バリ舞踊祭でバリ舞踊を鑑賞してきた。
知人が参加していたので様子を見に行ったのだが驚いた。
舞台脇にガムランの楽器セットが置いてあったので、奏者が来日しているのかと思った。
第一部では音源が流され、楽器はお飾りでしかなかった。
「なんだそういうことか」と思ったが、第二部から日本人と思われる奏者たちが演奏し、それに乗って舞踊が繰り広げられた。
第三部では奏者が交代した。
つまり日本にガムラン楽団が二つはあるということ。
二つが可能なら、全国ではもっとたくさんあるのかもしれない。
ガムランの息の合わせ方はよほど練習をしないと可能にはならない。
あれだけ見事な演奏ができる人たちがいるとは、と驚いた。
隣のおじさんが三部の途中で「これは紛い物だ」と言って席を立って行ったが、日本人がやっているんだから紛い物であるのは当然で、でもこのレベルが可能になるなら将来が楽しみになった。
https://asabalidance.wixsite.com/asabali

No.05396 25.06.24 サザンオールスターズ

僕が高校生の頃、サザンはデビューした。
その頃人気番組だったザ・ベストテンに出てきたのが彼らを見た最初だった。
「勝手にシンドバッド」を歌っていったが、スタジオを縦横無尽に使っていた。
歌番組では決められた立ち位置で歌うものだったが、彼らはそれを気にせず、急に変なところに行ってしまうので、スタジオ内の普段では見せてなかったような場所が映し出されてビックリした。
ザ・べストテンではいろんな記憶に残るシーンがあるが、サザンオールスターズがはじめて出てきたときの印象は、他のどんなシーンより鮮やかに覚えている。
当時まだ大学生だった彼らの青さや危うさが深く印象に残った。
当時はこんなに長寿バンドになるとは思わなかった。
「桑田佳祐は頭がいい」と、滅多に人を褒めない親父が言っていた。

No.05375 25.04.01 さんぽ

ほぼ毎朝散歩しているが、なんとなく気分が落ち込むときもある。
以前のようにさっさと歩けないので、なんとなく歩速が落ちたりする。
そんなとき、聞いていた音楽がサッと変わり、「となりのトトロ」の「さんぽ」という曲がかかった。

あるこう あるこう わたしはげんき

というあの曲だ。
それを聞いた途端にせっせと歩き出した自分がおかしかった。

No.05358 25.02.08 個性的な体験がアイデアを生む

昔、30年以上前のこと、僕は広告会社に勤務していた。
広告会社ではときどき変なアイデアを求められるときがあった。
「広いフロアにいて、場所によって別の曲を聞いているのに、心地よい状態を作ることはできないか?」
例えば百貨店など、商業施設で場所ごとに違う音楽をかけていることがあるが、その間にいると、両方の音楽が聞こえてきてやかましく感じることがある。
それを解消してくれという依頼だ。
大学生の頃、四年間家庭教師をし、そのバイト代をすべてシンセサイザーと多重トラックのテープレコーダーの支払いにあてていた。
そんなことをしていたのでアイデアはすぐに生まれた。
フロアごとにコード進行だけ統一して、いろんな奏者にアドリブで演奏してもらうのだ。
場所によって聞こえる奏者が異なる。
コードが同じなら違和感はさほどないし、場所によって違うアドリブがミックスされてもそれはそれできっと面白い。
先輩にそれを伝えたら、「そんな面倒なことできるか」とすぐに却下されてしまった。
やったら面白いと思ったのだが。
今ならPCを使って簡単にできそうだ。

No.05355 25.02.05 Bluetoothヘッドフォン

スマホをカバンに忍ばせて、Bluetoothヘッドフォンを耳にかける。
それで街中を歩くと気持ち良い。
自分の見ている景色にBGMがかかっているよう。
でも、かつては音楽をじっくり聞いた。
音楽を聴くための時間をとった。
最近は「歩きながら」「料理しながら」音楽を聞く。
Bluetoothヘッドフォンは「ながら聴き」にはいいけど、じっくり聞くのはスピーカーとか生がいい。