No.05211 24.05.16 藤花のお茶

平等院では園内を一周して、ミュージアム鳳翔館を拝観し、鳳凰堂の中にも入れていただいたので、歩き疲れた。
疲れ切ったとき目の前に茶房藤花があったので、迷わず休みに入った。
宇治玉露の冷茶を頼んだ。
口に含むとその味に驚いた。
アミノ酸の旨みがあまりにも濃厚でお茶のようには思えない。
「本当か?」と思った。
そこで東京に帰ってからそこそこいいお茶を、茶葉を多くして水出ししてみた。
普段よりアミノ酸の旨みを感じる。
お茶でこれだけ旨みを感じるとは知らなかった。

No.05210 24.05.15 おつりの一円

朝の散歩を再開した。
途中のパン屋さんで朝食を買おうと思い、小銭入れに千円札を入れたが、ほかの小銭がなんにもなかった。
以前なら千円あれば足りたけど、朝の散歩をしなくなって三年はたつ。
値上がりして足りないと困るなと思い、もう千円小銭入れに入れようと思うが手元にあったのは一万円札だけ。
一万円札で払ってお釣りをもらうと、九千円分のお札は小銭入れに入れにくいから嫌だなと思う。
でも、手元にないから仕方ない。
小銭入れに千円札と一万円札を入れて散歩に行く。
パン屋さんに着き、いつものように三、四個のパンを買う。
レジでの店主との会話。
「最近暑いね」
「まだ五月なのにね」
「夏になったらどうなるんだろうね、去年みたいの嫌だね。はい、合計1110円」
しまった千円を越えてしまったと思った次の瞬間。
「今日は五のつく日だから10% offで、999円」
千円札を出すと一円のおつりが来た。

No.05209 24.05.14 枇杷

この季節になるとあなたのことを思い出す。
毎年のように実をつけてくれた庭にあった枇杷の木。
肥料も何もあげなかったから、妙に酸っぱいその味。
でも、それが好きだった。
普通に売られているどんな枇杷も、あなたの味には敵わない。
幼い頃に食べた枇杷の種を庭に吹いたら木になった。
20年ほどして実をつけた。
四十過ぎで引っ越すとき、あなたを連れて行くことはできなかった。
今でもそれを悔いている。
ごめんね。

No.05173 24.03.17 コッペ田島

氷川台駅から成増駅まで散歩した。
成増駅にコッペ田島というお店がある。
はじめて入ってみた。
コッペパンにいろんな具材を入れて売っている。
一番安いのが「たっぷリッチコッペ」180円。
一番高いのが「たっぷり和風タルタルフィッシュ」390円。
他にも300円前後でたくさんのメニューが揃っている。
僕は「肉じゃがコロッケ」300円とホットコーヒー250円を頼んだ。
コッペパンは柔らかくておいしいし、コロッケは揚げたてのように温かかった。
コーヒーもこの値段では悪くない。
「ハムたまご」「ツナポテト」「濃旨ソースやきそば」「ハムカツ」
「海老カツたまご」「てりやきチキン」「サーモンクリームーズ」
「5品目のベジタリアン」「海老とアボカド」「炙りチーズチキンカツ」
あたりを食べてみたいぞ。

No.05157 24.02.26 蕎麦屋と本屋

蕎麦屋と本屋はかつてどの駅にも大抵あったように思う。
それが次第になくなっていった。
不景気だと言われているが、もしかすると違う問題なのかもしれない。
僕が幼い頃はいろんなものが不足していた時代から次第に豊かな時代へと移行するときだったので、商品は均一的なもので十分だった。
きちんと使えたり食べられたりすればよかった。
ところが豊かさが頂点に達すると、商品が画一的なものばかりでは売れなくなってきた。
それに不景気が重なる。
蕎麦屋と本屋はどちらも均質的な商売だった。
特徴的な蕎麦屋は現れたけど、多くは画一的だった。
本屋は日販とトーハンが出版流通を牛耳っていた。
だから特徴的な品揃えの本屋は特別な努力を強いられた。
このところ残っている蕎麦屋も本屋も、特徴的なお店が多いような気がする。
蕎麦屋は手打ちにするのは当たり前で、蕎麦をわざわざ畑で作ったり、蕎麦前を豊富にしたり。
本屋は何年か前から増えてきた特徴的な出版流通会社を使って個性的な品揃えにしたり、カフェを併設したり、文房具を売ったり、古本も扱ったり、シェア型書店にしたり。
この人本当に蕎麦が好きなんだなという人が蕎麦屋をし、本当に本が好きな人、または戦略的に発信したい人が本屋をやったりしている。
つまり、時代の要請による変化なのではないかと思う。

No.05149 24.02.13 煮干し

朝起きると、水を張った鍋に煮干しを入れて、火が消えるかもしれないギリギリの弱さで煮る。
しばらくして細かい泡が出てきた頃には香りのいい出汁が取れる。
それにその日の具を入れて軽く煮て、味噌をとく。
味噌汁の出来上がり。
焼き魚とごはんと漬物があれば、僕にとって最高の朝ごはん。

No.05140 24.01.28 タコ焼きパーティー

関西人は年に何回かやるというタコ焼きパーティーをしてみた。
具材としてタコのほかに、こんにゃくや天かす、ネギ、紅生姜などを用意してもらい、小麦粉を出汁で溶かして作ってみる。
慣れるに従って丸い美味しそうなタコ焼きができてきた。
美味いだとか、作り方が下手だとか、あーでもないこーでもないと言い合いながら盛り上がる。

No.05117 23.12.22 蛇口焼酎

ちょっと前に相方と、お腹を減らして銀座コリドー街を歩いたことがある。
夕飯を食べるにはちょっと遅く、すでに飲み会たけなわな時間であった。
「どこか適当に入ろう」と言っては見たものの、やはり店の様子を窺いながら、端から端まで歩いてしまった。
どこのお店も混んでいた。
「まあいいや」という感じで、一軒の飲み屋に入った。
とにかく何か食べたかった。
席に着くと目の前にタイルの壁があり、蛇口がニョキッと突き出ていた。
メニューを見てびっくり。
「蛇口から焼酎60分無料」
昔、僕がまだ子供の頃、いつか水道のように牛乳が出てくるようになると本気か嘘かわからないような話を聞いたことがあった。
それの焼酎版が、現実に、目の前にあった。
焼酎を割るためのお湯やお茶や、その他いろんなドリンクを頼み、食べ物も頼む。
もちろん、ストレートやロックも可。
60分が過ぎると、330円で30分ずつ延長できる。
酒呑みには夢のようなシステムだ。
若い頃に来たかった。
飲む気満々のあなたに教えてしんぜよう。
店名は「大衆蛇口酒場ぎん天」。

No.05115 23.12.19 A Symphonic Celebration – Music from the Studio Ghibli Films of Hayao Miyazaki

タイトルのアルバムを聞いた。
聴き始めて泣いてしまった。
楽曲や音が素晴らしかったのはもちろんだが、いろんな思い出があふれだした。
まず僕は久石譲が映画音楽を書き始める前から知っていた。
高校一年のとき、映画「ロッキー」がヒットし、それをブラスバンドで演奏することになった。
確かリットーミュージックの吹奏楽団用スコアの編曲を久石譲がしていた。
映画ではCでファンファーレが始まるのだが、久石の編曲ではE♭で始まっていた。
その方が楽器の特性上よく響くのだ。
他にも、これ間違いかなと思うほどきめ細かい編曲がしてあった。
リピートの部分、一度目はテンションのかかった音を吹かせておいて、二度目はテンションのかからない音にするなど。
それで久石の名前を覚えた。
しばらくすると、ヤマハのニュー・サウンズ・イン・ブラスの編曲も始めた。
つまり、ちょっと格が上がったように感じた。
リットーミュージックの楽譜は手書きを印刷したものだったが、ヤマハは綺麗に機械によって印刷されていた。
大学生の頃に「風の谷のナウシカ」の音楽をやっているのを知る。
すごいなあと思った。
それからの活躍は皆さんのご存じのとおり。
そして、今回はドイツ・グラモフォンから「A Symphonic Celebration – Music from the Studio Ghibli Films of Hayao Miyazaki」を発売した。
グラモフォンはクラシック音楽のレーベルとしては一番と言っていい名門。
そこから発売されていたカラヤンのアルバムを昔よく買った。
でも、この思い出は泣くような種類の思い出ではない。
次に思い出したのは、母のことだ。
氷川台にシェ・ソワというフレンチのレストランがある。
そこの料理がとても美味しい。
単に美味しいだけでなく、とても懐かしいのだ。
何度かかよううちに、その理由がわかった。
シェフがプリンスホテルで修行したのだ。
昔、苗場や軽井沢、箱根など、何度か食事したことがあった。
母がプリンスホテルの味が好きだった。
生前「練馬には美味しい店がない」と文句を言っていた。
だから、母をシェ・ソワに連れて行きたかった。
そこでのBGMはいつも久石の曲なのだ。
こういう思い出が積み重なって泣けてしまう。
歳を取るとはそういうこと。
タイトル通り、まさにセレブレートしてもらった気がする。