江の島はかつて橋ができるまでは、干潮のときだけ歩いて行ける島だった。
そのような場所は寺院ができやすい。
例えば、フランスのモン・サン・ミッシェル。
バリ島にはタナロット寺院がある。
潮汐の力で行ける場所。
その不思議な力に人々は神を見たのだろう。
江ノ島縁起という古文書には欽明天皇13年(西暦552年)に江の島ができたという記述があるそうだ。
江の島ができるまではその辺りは五頭龍が悪さをして、山崩れや洪水を起こしていたという。
江の島ができると一緒に天女が降りてきた。
その美しさに五頭龍は求婚するが、天女はそれまでの五頭龍の悪行を知っていて断る。
五頭龍は心を入れ替えて、村人たちの助けになることをたくさんして天女と結ばれたそうだ。
おそらく江の島ができたことで、地盤が隆起し、そのあたりの土地が以前より安定したのだろう。
関東大震災のときにも、江ノ島の一部が隆起したことが知られている。